長男が我が家から巣立っていき1週間が経った。
巣立つまでは「まあ、元気でやれよ」なんて
気軽に考えていたんだけれども、長男がいなくなった途端に、
何をするにも結構どっかりと疲れやすくなって。
なんだ。どういうことだ。
そうは言っても、こちらはこちらで通常の生活が繋がっており、
長女も次男もすくすくと毎日を味わって生きている。
そして私もその中にこっそりと混じり、しっかりと笑い倒して生活していて。
落ち込む事案もないし、生活が辛い訳でもなくて。
なのに。なのに、少しだけしんどい。
私の身体に何が起きているのだろうか。
「身体を半分に裂かれたように」死ぬまでに一度は
言ってみたいフレーズと思うけれど、今回は全然そんな感じは、しない。
むしろ、「私が分裂して、同時進行で世界のどこかで生きている」様な、
常に脳みそが強制的に動かされている様な感じがする。
夕飯を作り、長女と次男とその日あった事を話しながら身を捩って大笑いする。
そして顔を上げる時には「あいつは今日何を食べたんだろう」
試合を応援しながら「寒くないか?長男」と
字幕のテロップのようにすーっ・・・と脳に流れてくるのだ。
きっと、長女だって次男だって口には出さないが、そうなのだろう。
消しても消しても頭によぎる【我が家にいない長男】。
【子離れの葛藤】
もう少し経過を見ないと判らないが、きっとこれなのだと思っている。
自分で意外だと思った。
私自身、あまり人に執着する事もなく、
子育てに「持論」という程のものはないが、
「親兄弟でも1人の個体。相手を理解する努力を。分かって欲しければ行動を」
それだけを子育てテーマとしてきた。
大人だから、子供だからと主語を大きくせずに、
私個人と 子供一人一人との共同生活の様に育ててきた。
なので、順当に長男から巣立っていく事は理解してきたつもりだったし
翌年は長女、そして最後に次男となり最後は私が一人残り、振出しに戻る。
そらそうだろ、としか思っていなかった。
年子で産んだのだから、それこそ毎年、ひとりづつ我が家から
巣立っていく想定なんか、嫌という程していた。
それがである。
しっかりと気になって心を持っていかれてしまい
【綺麗事ばかり言っていた癖に、子離れ出来ねえってか、おい】
と連日惑っている。
参ったなあ。
しっかり母ちゃんなんかじゃ、ないじゃん。私。
こんな喪失感、来年も、また翌年も味わうのか・・・。
正直、「子育て終了」「手が離れた」と安堵しているが
自分自身の満たし方を忘れてしまっている事に気づき、焦っている。
このままじゃやばい。
せっかく子離れの試練を長男が教えてくれたのだ。
長女と次男との残り少ない生活を満喫し、
そして満タンの笑顔で送り出せるように、
今から【私の人生】を探しておかなくては、と思う。
2020/04